千葉神社
千葉神社
(中央区千葉港)
 今の千葉神社一帯は、もと香取神社の境内であった。その別当寺が妙見寺だったという。
大治元年、千業常重が大椎城から亥鼻山に移った時、現在地に妙見寺を創建した。
 妙見寺は千業家代々の守り本尊であり、世代の代わり、元服などの儀式はここで挙行した。源頼朝や日蓮上人も参詣した。天正十九年に徳川家康も社領二百石を寄進したと伝えられる。明治元年の神仏分離令で妙見寺を廃して千葉神社とし、天卿中主尊を祭神とした。
 毎年八月十六日、宮出しの大神輿は二十三日の宮入りまで市内を渡御する。千葉のだらだら祭りの名の起こりという。宮入りの最期、境内でのもみ込みは壮観である。本殿二階北斗殿のおはやしのリズムに乗って時間ギリギリまでもみにもむ。おみこしとの別れである。晩夏の夜気がそこはかと流れて、長かった祭礼も終わりとなる。